約90歳のお婆さんの「人生で後悔していること」が考えさせられる
昨年から時がいままでよりも、なんだか早く過ぎていくような気がする今日このごろです。子どものころはたっぷりとあった時間が、とにかくあっと言う間に・・通りすぎて・・追いかけてもダメですね。
そんな気持ちにピッタリの記事を見つけました。
40歳は人生の折り返し地点などと言いますが、たとえ80歳まで生きるとしても、60歳からあと20年、100歳まで生きると考えれば60歳から40年も生きなければならないのです。もし老後に何も生きがいがないとしたら……と思うとゾッとしてしまいます。
そんな中、ある90歳くらいの女性が話したという「人生で後悔していること」が、深くて考えさせられる!とツイッター上で話題になっています。
投稿したのは、ツイッターユーザーのHRKさん(@hncgu)。
一体、どんなことを話したのか、まずは当該ツイートを早速ご覧ください。
昔読んだ記事で90歳くらいのお婆さんが、人生で後悔していることを聞かれて「バイオリンを60歳の時にやりたいと思ったけど、もう遅いと思ってやらなかった。あれから始めてれば30年も演奏できてたのに」てのがあった。
中年以降の新しい体験が「脳を活性化させ、賢くする」と判明
人生の折り返し地点に差し掛かると「もう若くないし…」などと、急に弱気になる人が意外と多いようです。そんな方を元気にすべく、『仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ』の著者の一人、書評ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大さんは「中年以降も脳が活性化する」ことを証明する数々の研究結果を紹介しています。
能の老化を防ぐには
書評ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大です。
今日は脳の可塑性、学ぶこと、体験することが脳の劣化を防ぐことを紹介していきます。
運がよければ、私たちの脳は発達し、改善し続けるのです。(シェリー・ウィリス)
とくに仕事に関して人生経験がより豊富になるため、青年期より中年期のほうが、成果がはるかに上がります。より論理的で筋 の通った考え方ができるようになるからです。仕事環境は学生時代よりハードにもかかわらずです。それに、脳が発達し続けないと考えるほうがおかしいんで す。
それほど複雑になると、もちろんいわゆるストレスが発生しますが、ストレスを感情的にうまく処理できれば、私たちにもたいへんよい影響があり、また脳のためにもよいでしょう。
最近の研究によると中年以降も脳が活性化することがわかっています。心理学者のシェリー・ウィリスは人生経験が豊富になることで脳の働きがよくなると指摘しています。
ジャーナリストのバーバラ・ストローチは『年をとるほど賢くなる「脳」の習慣』の中で脳に関する様々な研究やケーススタディを紹介し、脳を賢く保つ方法を解き明かしています。年をとるとバラバラだったかけら(過去の知識や体験)がまとまり、より良い仕事ができるようになるのです。
私たちの行動、つまり生き方が脳を変化させるというのは疑いありません。長年、成人になるころには脳はほとんど固定され、それ以後、変わることはないというのは絶対的真実とされてきましたが、その説も今は払拭されました。(バーバラ・ストローチ)
「ミエリン」を増やそう!
では、どうすれば、ミドル世代は脳をよりよい状態を保てるのでしょうか?
伝達速度と回路容量のアップのためにはミエリンが必要になります。人間の人間たる所以はここにあります。(ジョージ・バーツォキス)
ジョージ・バーツォキスが19歳~76歳までの70人の男性の脳をスキャンした結果、前頭葉と側頭葉という2つの重要な脳の領域(言語に対して割り当てられている領域)で、ミエリンが中年期に入っても増加し続けることがわかりました。
平均して50歳近くでミエリンはピークになりますが、人によっては60代でも生成され続けるというのです。
このミエリンはミドル世代以降でも増やせるので、遺伝子を受け継いでいないからと言って、あきらめないようにしたいものです。
ミエリンは意識的に使うことで増加し、効率がよりよくなるということも確認されています。
たとえばアメリカのバスケットボールのスーパースターのマイケル・ジョーダンは、成長する過程でボールをシュートする練習を何千回、何万回も行ないました。
シュートにかかわる彼のニューロンにはミエリンがどんどん形成され、脳の信号伝達がよくしていったのです。
彼はこの練習を続けることでミエリンを増やし、スーパースターの階段を駆け上がっていったのです。
ミエリンは40代から劣化がはじまります。この劣化が認知領域の衰えにつながっている可能性があるのです。
しかし、このミエリンには修復機能があるので、年齢を原因にするのをやめ、脳を積極的に使いましょう。
ミエリンは60代半ばになっても増え続け、とりわけ前頭葉といった重要な領域で増えていくことがわかっているのですから!
「2つの能を使う方法
ロベルト・カビーザは「2つの脳」を使うことが認知能力に影響を及ぼすことを実験で明らかにしたのです。
まず、年長の成人を能力の高いグループと低いグループに分けました。対象者の認知能力は高低にかかわらず正常の範囲にあります。
そして、健康な若い成人のグループとともに比較的複雑な課題として、この場合はワードペアの一致を行なうように指示しました。
PETスキャンの結果、若い成人は予想通り脳の右側を使い、知能検査でもよい成績でした。
それに対して、脳の右側だけを使っていた年長の成人は認知能力の成績が低いほうにありました。
若者と同じ脳領域を使っていても、あまり効率よく使えていなかったのです。
しかし、同じ年長者でも前頭葉の両側を使っていた人は認知能力が優れていたのです。
教育レベルの高い人、学び続けること、体験を重ねて脳のつながりを強化している人の脳は素晴らしい状態を保てるのです。
たぶん、片方の脳を超えて課題を扱うことができると、単に成績がよくなるんでしょう。身体的なことにも見られますね。両手 を使って椅子を動かすとか、何かを拾うのに膝を曲げるなどです。要するに、そのほうが何かをするのに都合がいいんでしょう。ケガを防ぐことができますし、 全身のためにもいいんです。知恵というのが脳を違った方法で使うのを学ぶことだとすれば、まあ、たぶん、最終的に、それもうまい方法でしょう。(ロベル ト・カビーザ)
2つの言語を操る年長者は脳の異なる領域で、2つの言語を柔軟に使いこなす能力を発達させています。
早いうちから脳の多くの領域を使うことを習慣化した人はその後も脳を活性化させます。
脳の左半球と右半球を上手に使いこなせるミドル世代以降は、できるだけ両方の脳を使い、脳のつながりを強化しましょう。
学ぶこと、体験すること
知識を得たり、学ぶこと体験を重ねることで脳のつながりが強化され、創造力が高まるのです。
教育が脳を変えるのは今でははっきりしています。正確にはどうしてだかわかりませんが、教育で脳が変化することは確かです。(ロバート・カッツマン)
近年の研究で、教育レベルが高いか低いかで脳がいかによく年をとるかが決まることがわかりました。
教育を受けることで左脳と右脳の両方を使えるようになります。私たちは大人になっても学びを忘れずに、新たなことにチャレンジすべきです。
語学や読書、新たな分野の勉強会に参加するなど自分のために学び続けることが脳の劣化を防ぎます。
知的活動や身体的活動、とくに(進めるうちに難しくなっていくような)段階的な課題を伴う活動を活発に行なっていると、認知的予備能を増やすことができます。
課題を継続的に増やすとか、連統して難易度を上げるとメリットが続いて効果が最適になります。
とくに、目新しくて刺激的な知的活動をいろいろとやるのが一番役に立つのです。
加齢のために自分の脳に自信を失っている人も多いと思いますが、諦める必要はありません。
そういった人はスタンフォード大学のシェリー・ケスラーの次の言葉を信じて、脳のつながりを強化しましょう。
一番のニュースは、神経可塑性が人生を通して存在することです。年をとりすぎていて脳機能を改善できないということは決してありません。
人生を通じて新たな挑戦したり、友人を訪ねたり、読書するなどの余暇活動、エクササイズが脳を活性化させることが明らかになっています。
記憶は学び、人とのつながり、運動で強化されるのです。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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